Vol.94: 参院選後の政治情勢 新しい政治をつくるチャンス到来
夏の参議院議員選挙の結果、衆参両院で与党が過半数を割り込みました。日本の政治を大きく変えるチャンスの到来です。参院選で示された民意を受け、国民生活と日本の繁栄、平和を守る新しい政治づくりを進めていきます。
まずは経済対策です。物価高で国民生活が厳しくなる中、ガソリン暫定税率の廃止、給付付き税額控除、電気代の値下げ、社会保険料の軽減など、国民に直接届く緊急経済対策が急務です。その上で中長期的に日本経済を成長させるため、デジタル・グリーン・環境・医療・食といった分野への大胆な投資を促し、経済成長の起爆剤にしていくべきです。
また政治家改革が待ったなしです。献金の多寡で政策が歪められ、日本の未来に必要な政策実現が阻まれてきました。「失われた30年」の主因であり、裏金事件の元凶となった企業・団体献金を廃止し、今度こそ旧い永田町の利権政治に終止符を打たなければなりません。お金の流れの透明性を高め、政治の無駄を徹底して無くすことは当然です。多くの先進国で既に行われている企業・団体献金の廃止は、税金を原資とする政党助成金制度が導入された30年前に国民と交わした約束でもあり、政治改革の一丁目一番地です。
そして外交安全保障戦略の再構築が急務です。世界が激動し、米国の孤立主義が深まる中、日本の国益を最大化し、平和を確保するためのしたたかな外交が求められます。米国との関係を強化しつつも、従来の過度な対米依存を低減させ、日本の自律性を高める必要があります。豪州や英国、インド、韓国など同志国との協力の深化が欠かせません。また日本が主導するTPPを梃子(てこ)に、中国を含めたアジアや欧州諸国との自由貿易の枠組みを拡大させ、「法の支配」に基づく国際秩序を堅持していかなければなりません。
少数与党・多党化の時代を迎える中、国民の信任を受けて上記の政治課題を断固として実現していく新しい政治の枠組みづくりが肝要です。30年、50年先を見据えた日本の国のかたちと社会のあり方を示す国家ヴィジョン(将来像)を神奈川13区の地元の皆さんと共につくり上げ、広く社会に提起してまいります。今後とも変わらず皆様の声をお寄せください。共に、草の根から日本の政治を変えて「世界に誇れる日本」をつくっていきましょう。
2025年9月
衆議院議員 太 栄志 拝