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Vol.87: 物価高から生活と仕事を守る 予算修正案を提出

 過去最大規模の来年度予算案の審議が佳境を迎えています。私も予算委員会で質疑に立ち、税金の無駄遣いは徹底して見直し、物価高対策や国民生活に直結する課題などへの必要な対策は大胆に展開していく方針で臨みました。与野党が伯仲する今こそ、十分な国会審議を通して、与野党で知恵を出しあい、より良い予算を実現することが重要です。

 2月28日に新年度予算の修正案を党として提出しました。足元の物価高は家計を直撃しています。皆様の生活を支えるために、公開の場で予算を精査していく「省庁別審査」などで政府予算の無駄をあぶりだし、約3.8兆円を確保しました。修正案では、言いっぱなしで終わらないために、財源の裏づけに注力しました。その結果、増税や新たな国債発行もない内容になっています。この財源を国民の負担を減らし、収入を増やすための政策に活用します。

 まず、高騰を続けているガソリン・軽油価格を引き下げるため、暫定的に上乗せされているガソリン税を廃止して、25.1円/L引き下げるべきです。野党が一枚岩となり、一刻も早い対策を講じることで国民生活を支えます。

 そして医療費の支払いを抑える「高額療養費制度」の利用者負担上限引き上げを全面凍結するために200億円を充当しました。この制度は、がんなどの重い病気にかかり医療費が高額になった場合に、年齢・所得水準に応じて自己負担を一定額に抑える仕組みです。私にも地元の当事者の方から切実な想いが寄せられました。今回の政府の見直し案では、長期の治療を続ける患者さんへの影響が甚大であり、現役世代を中心に生活できなくなったり、治療の継続を断念しなければならなくなったりすることが問題でした。また審議会の議論もわずか1か月で4回しか行われないなど、決定のプロセスも不適切でした。一方で、医療保険の財政が圧迫されていることも事実です。単なる凍結で終わらせず、決定プロセスの適正化を図り、医療費負担の不公平感を是正する仕組みづくりを強く求めてまいります。

 次に、社会保険料負担が中小企業の雇用増の障害となっていることから、中小企業が新たに従業員を雇用した場合、事業主の保険料負担増加分の1/2を支援するために257億円を計上しました。これにより、物価高騰の中においても、中小事業者の経営を支えつつ雇用の安定を実現します。

 また、保育所や幼稚園等で働く全ての職員に対して、月額1万円の処遇改善を図るために、1488億円を計上しました。地元の保育士さんや子育て中の親御さんの声を受け、国会質疑や質問主意書などを通じて、保育士の配置基準見直しや病児保育の拡充を訴えてきました。低すぎる保育士の処遇を改善し、保育士の確保や保育の質の向上を図ることは喫緊の課題です。しっかりと予算が確保できるよう引き続き取り組んでまいります。

 これからも街頭やタウンミーティングでお伺いしてきた皆様の声を国の政策に反映するために草の根活動を重ねていきます。どのようなことでも結構ですので、お気軽にお声をお聞かせください。

2025年3月吉日
衆議院議員 太栄志 拝