Vol.53:突然の大幅な選挙区の区割り変更を受けて
米国での5年間の武者修行を通して、米国との関係を立て直さないことには日本の未来はないとの想いから、米軍の基地を2つ抱える神奈川13区(大和市・海老名市・座間市・綾瀬市)で国政への挑戦を始めてから6年半。この間、私を育ててくださった一部のみなさまと離れなければならない可能性が出てきました。
政府の審議会が6月16日、衆議院の小選挙区定数を10増10減して「一票の格差を是正」するための区割り改正案を岸田首相に提出し、その中で神奈川13区が3分割されることになりました。新しい神奈川13区は大和市と綾瀬市に加えて横浜市瀬谷区が編入され、海老名市は神奈川16区(厚木市など)に編入、座間市は相模原市南区と一緒になり新設の神奈川20区とされています。
大幅な選挙区の変更に、我が身が引き裂かれる思いとはまさにこのことで、この間、現実を受け止められず、喪失感に苛(さいな)まれています。これまでご支援いただいた方々から驚きと問い合わせの電話や訪問が相次ぎ、有権者にも大きな混乱が生じています。「一票の格差を是正」するためとはいえ、県央四市はかつて政令市化も主張されていたように深い歴史的、地理的な繋がりがあり、そのことを無視しての分割は無念でなりません。
政府は今回の区割り変更を盛り込んだ公選法改正案を秋の臨時国会で成立させる意向です。今回、全国で289ある小選挙区の内、半数近くの140選挙区が見直し対象となり過去最多です。多くの議員や候補者に影響が及ぶため、特定の地域の異議申し立てが認められる可能性は低く、この改正案がそのまま確定する見通しです。
昨年10月の衆議院選挙で神奈川13区から私を選んでいただいた有権者のみなさまの想いに報いるには、選挙区の大幅変更の厳しい現実を厳粛に受け止め、前に進むしかありません。これまで育てていただいた大和市、海老名市、座間市、綾瀬市の全てのみなさまへの感謝の気持ちを胸に、新しい選挙区で今後も「世界に誇れる日本」づくりへの挑戦に邁進してまいります。
2022年6月
衆議院議員 太 栄志 拝