Vol.13:政治にもっともっと女性の力を!
真の女性政策が「新しい日本」を切り拓く
女性の「社会進出」や「輝く社会づくり」がここ数年叫ばれていますが、残念ながらいまだに女性が力を発揮しづらいのが現状です。昨年は医学部での女性差別入試事件や財務省セクハラ事件が相次ぎました。今の日本の政治の一番の問題は多様性がないことです。国際的に見て世襲議員の割合が異常に高く(米英独の2~5%に比べ日本は約30%)、女性議員の数は極端に少ないです。女性国会議員の割合は193カ国中、160位(2018年)。先進国の中で最下位どころか世界最低レベルです。
子育て、教育、介護の問題が一向に解決しない背景の一つに、女性議員の数が少なく、現場で苦労してきた人の声が政策決定に反映されにくいことがあります。「一億総活躍」の名のもと、人手不足解消と出生率を上げるために、女性に「とにかく働きながら結婚して子供を産んでください。さらには介護まで」との上から目線の古い発想で、女性の共感を全く得られない政策が続いています。地域を歩いていても、「働きたくても子どもや年老いた親を安心して預けられる環境にない」、「少子化対策のために子どもを産みましょうと言われても、生活がどんどん苦しくなるだけ」、「私たちは子作りマシンではない」との批判の声を多く聞きます。女性の尊厳や人生を見据えた男女共同参画の社会づくりは後回しで、女性を労働供給源と見なす経済政策の側面のみが重視されています。
性別に関係なく誰もが、人生における大事な選択を自らの意思で自由に決め、自己実現できる環境を整えることが政治の役割です。働くか働かないか、結婚するかしないか、そして子どもを産むか産まないかを女性が安心して選べる社会こそが多くの人にとって居心地の良い社会です。世界が大きく変動する中、従来の日本の考えや価値観の幅を超える課題への対処がますます求められます。私はこれからも神奈川13区で、女性の皆さんの政治と社会への参画を大きく促し、多様性を受け入る活力ある社会づくりに取組んでまいります。
2019年2月吉日
太 栄志 拝