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Vol.18:2019年 参院選を終えて

令和最初の参議院議員選挙が終わりました。私は今回の選挙、「自民党に代わる新しい政治を始めるスタート」と位置付け、神奈川選挙区及び全国区比例での仲間の当選へ向けて取り組みました。しかし野党の党勢拡大には結びつかず、一強多弱の政治が続くこととなりました。私たち野党の力不足を痛感しています。

今回の参院選の投票率は48%。前回(2016年)を5ポイントも下回り、過去最低だった1995年の参院選(44%)に次ぐ低い投票率でした。神奈川13区は47%(大和市: 45%、海老名市: 51%、座間市: 46%、綾瀬市: 45%)と、さらに惨憺たる結果です。有権者の半数以上が棄権した現実を真摯に受け止め、今の政治に代わる選択肢を示せなかったことを深く反省しております。

また今回の低投票率を受けて、参議院のあり方を問う必要があります。本来は「良識の府」として、見識と専門性をもった議員が6年間の任期で国民の多様な意見を反映するために慎重な審議を深めることが求められます。ときの政権に一定の距離を保ち、チェック機能を果たすことも期待されます。しかし実際には、選挙制度の比例代表制導入で政党化が進んだことと、候補者の資質の問題もあって、「衆院のカーボンコピー」あるいは「第二衆院」と揶揄されています。

さらに今回の参院選から定数が6議席増やされることになりました。2012年に消費税増税の前提として国会議員の定数削減が与野党で合意されました。しかしその約束は果たされないどころか逆に、参議院議員だけは特権で守られる形で定数が増やされ、一方、この10月の消費税引き上げで国民負担は更に増やされることになっています。衆議院と参議院の二院制から一院制への抜本改革を含めた、「良識の府」の在り方の見直しがいま求められています。

残念ながら自民党一強政治のもとで、政治と社会の安定ではなく分断が深まっています。格差や相対的な貧困の拡大は深刻な社会問題です。「絶対権力は絶対に腐敗」するからこそ、私たちはまず政治と行政に緊張感を高めるために、強い野党を作らなければなりません。今回の参院選の結果をまっすぐ受け止めて反省したうえで、私は引き続き神奈川13区から新しい政治の受け皿づくりにまい進してまいります。

2019年7月
太 栄志 拝