Vol.25:消費税「減税」で、「家計第一」の経済へ ~アベノミクスでみなさんの生活は豊かになりましたか?
アベノミクスは企業の収益が増大し富裕層が潤えば多くの国民にそのおこぼれが回るというトリクルダウン理論に依拠しています。
たしかに円安と株高で一部の大企業は空前の好業績を続け、企業の内部留保は460兆円を超え7年連続で過去最高を更新しています。
しかし労働者一人当たりの実質賃金は先進国の中で唯一日本だけが下がり続け、労働分配率も低迷し、企業が儲けたお金が従業員に還元されていません。
アベノミクスの最大の問題はGDPの6割を占める消費が伸びていないことです。
家計の消費支出は5年連続で前年の同じ月を下回り、消費税増税が国民の生活に大打撃を与えています。
地元を歩いても、中小零細企業や庶民の生活はより厳しくなり、子どもや高齢者、一人暮らしの女性の貧困が深刻になっています。
大企業は豊かになりましたが、その恩恵は国民や地域に及んでいません。トリクルダウンは生じず、国民のくらしは益々苦しくなっています。
大企業・富裕層への過度な優遇をやめて、消費税は「減税」すべき
国民の生活を守り、持続可能な成長を実現するために消費税を「減税」すべきです。
世界経済の先行きが不透明で外需依存が期待できなくなる中、消費を活性化して内需を拡大する必要があります。
財源は、平成元年の消費税導入以降に過度に優遇されてきた大企業と高額所得者への適切な追加課税、及び政治の無駄削減で確保します。
具体的には
- 国際競争力を確保する環境を整えた上で、
- 大企業への過度な優遇税制の廃止と累進税率導入
- 内部留保是正への新たな税制導入
- 所得税の最高税率引上げと累進性強化、金融所得への分離課税の廃止
- 国会議員定数削減
などです。
そして税の使途の透明性と公正性について政治が信頼を得なければなりません。
税金の私物化を象徴する「桜を見る会」や「政治とカネ」の問題で政治責任を果たさない政府与党の体質は言語道断です。
政治を刷新し、大企業優先の経済政策から国民のくらしに寄り添った「家計第一」の経済政策への大転換を目指し取組んでまいります。
2020年2月
太 栄志 拝